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有害大気汚染物質
平成8年の大気汚染防止法改正で、低濃度長期暴露で発がん性などが懸念される有害な大気汚染物質について、健康被害の未然防止の観点から、モニタリング、公表、指定物質の排出抑制基準などの規定が追加された。法律では、「継続的に摂取される場合には人の健康を損なうおそれがある物質で大気の汚染の原因となるもの」と定義されている。大気中の濃度の低減を急ぐべき物質(指定物質)として、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロエチレン、ダイオキシン類が取上げられ、工場・事業場からの排出抑制対策が進められている。
有機塩素化合物
炭素あるいは炭化水素を骨格として塩素が付加された一連の化合物の総称。気体、溶液、団体とさまざまであり、通常、付加された塩素数が多いほど不燃性が増す。多くは脂溶性に富み、溶媒として優れた性質を示す。また、化学合成品の中間体としての用途も広い。環境中のこれらの物質は、脂肪に対する親和性と、生体内での代謝が緩徐であることから、水中から生物質へと蓄積し、食物連鎖による濃縮、生体影響が憂慮されている。
有機水銀化合物
炭素と水銀の結合基を一つ以上もった化合物をいい、塩化メチル水銀、 リン酸エチル水銀、酢酸フェエル水銀、メトキシエチル塩化水銀などがある。有機水銀は一般環境では検出されないが、魚介類、動物、人体中にはメチル水銀が微量存在する。一般に脂溶性、血球と結合し、脳・腎・肝に蓄積されやすい。毒性は無機水銀に比べ強く、アルキル水銀の中枢神経への作用は特異的である。
有機スズ化合物
アルキルスズ化合物とアリールスズ化合物がある。昆虫、細菌、藻類などに対してはトリブチルスズやトリプロピルスズの毒性が大で、一方、哺乳動物に対してはトリメチルスズやトリエチルスズの毒性が大である。 トリブチルスズやトリフェニールスズが農薬、防汚剤として広く用いられるようになり、環境への放出量が懸念されている。
有機測定局
大気汚染の状況について長期間の評価を行うためには、測定の欠落がないことが必要である。 1年間(8,760時間)のうち、6,000時間以上測定された測定局を有効に評価できるものとしている。
有症率
症状を訴えた者の調査対象者に対する比率をいう。大気汚染に係る健康調査を疫学的に行なう場合等に利用される。例えば、一般的に用いられているBMRC方式による呼吸器疾患に関する面接用質問調査では、いくつかの設問に対し訴えたものを慢性気管支炎等の定義に照らし、その有症率をだして、大気汚染に係る健康影響の判断として用いている。なお年齢構成や喫煙量による影響を是正するために用いられる訂正有症率がある。
油分
鉱油および動植物油の合有量をいう。一般には、エチルエーテルまたは石油エーテルによるソックスレー抽出物を低温減圧乾燥し、秤量して得られる。水中の油分はJIS K0101およびJIS K0102で規定されているヘキサン抽出物質または四塩化炭素抽出物質がこれに該当する。
要請限度
自動車騒音が定められた限度を超えていることにより、道路の周辺の生活環境が著しく損なわれていると認められるときは、都道府県知事が都道府県公安委員会に交通規制等の措置を執るよう要請することができる。その限度のことをいう。
溶存酸素
水中に溶けている酸素のこと。溶存酸素量は気圧、水温、溶存塩などの影響を受け、1気圧、20℃の水には8.84mg/Lの酸素が溶ける。溶存酸素量は生態系に大きな影響を及ぼし、例えば水の悪臭発生の限界は約2 mg/Lとされている。測定にはウインクラー法、ミラー法、隔膜電極法などが使用されている。
用途地域
全国市町村の都市計画区域内に都市計画の施設として、都市計画法第8条に基づいて定められる。土地利用を規制するための用途上の区分で「住居地域」「商業地域」などがある。
要監視項目
平成5年3月に人の健康の保護に関する環境基準項目の追加等が行われた際に、人の健康の保護に 関連する物質ではあるが公共用水域等における検出状況等からみて、現時点では直ちに環境基準健康 項目とせず、引き続き知見の集積に努めるべきと判断されるクロロホルム等の 25 物質について「要監 視項目」と位置付け、継続して公共用水域の水質の推移を把握することとした。現在は 26 物質が定め られている。
溶液導電率法
大気中の硫黄酸化物が過酸化水素溶液中で反応すると硫酸を生成し、溶液の電気伝導度を定量的 変動させる。この電気伝導度を測定することにより、硫黄酸化物の量を連続的に測定する方法である。
余剰汚泥
活性汚泥法において、増え過ぎて不要となった汚泥(微生物)。活性汚泥はBODやSSを処理しながら自ら増殖するため、余剰汚泥が発生する。
2017年07月31日