た行

あ行  か行  さ行  た行  な行  は行  ま行  や行  ら・わ行  英数字

大気安定度
気温が下層から上層に向かって低い状態にあるとき、下層の大気は上層へ移動しやすい。このような状態を「不安定」という。また、温度分布が逆の場合は、下層の大気は上層へ移動しにくい。このような状態を「安定」という。例えば、晴れた日の日中は、地表面が太陽光線で暖められ、それにより周辺大気も暖められるので下層の大気の方が上層より気温が高い状態になる。これが夜間になると、地表面は放射冷却現象により冷却され、それに伴い周辺大気も冷却されることから、下層の大気の方が上層より気温が低い状態になる。このような大気の安定性の度合いを大気安定度といい、大気汚染と関係が深い。
帯水層
地層の分類の一種。地層を構成する粒子間の空隙・間隙が大きく、かつ、地下水によって満たされている透水層のこと。
耐容一日摂取量
Tolerable Daily Intake。生涯にわたって継続的に摂取したとしても健康に影響を及ぼすおそれが ない1日当たりの摂取量(人の体重1kg 当たり4pg-TEQ)。
ダイオキシン類
塩素を含む有毒な有機化合物のポリ塩化ジベンゾーパラージオキシン(P-CDD75異性体)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF135異性体)及びコプラナーポリ塩化ビフェニル(CO-PCB13異性体)の総称。ベトナム戦争で使われた枯葉剤にダイオキシンが不純物として含まれており、奇形児が生まれたと言われている。2.3.7.8-四塩化ジベンゾジオキシンは人類が作った最強の毒性物質として知られている。
代替フロン
HFC(ハイドロフルオロカーボン)の通称。フロンには分子に含まれるフッ素や炭素、水素原子などの数や組み合わせの違いからCFC(クロロフルオロカーボン)や、HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)など種々な種類がある。主に冷媒に使われる。地上で放出されたフロンは、はるか上空で紫外線によって分解される。その際に塩素系の物質が生成され、これが触媒として働き、大量のオゾンが分解されてしまう。そのため、モントリオール議定書によって段階的に使用量を削減してきた。現在は、HCFCから塩素を除いたHFCへの移行が進む。ただし、HCFCにはCO2の140~12,000倍もの温室効果があり、京都議定書の削減対象になっている。そのため、フロン回収・破壊法、家電リサイクル法、そして自動車リサイクル法で、CFCやHCFCとともに回収が義務づけられている。現在は、炭化水素などのノンフロン(自然冷媒)の利用が進んでいる。
大腸菌群数
大腸菌群は、大腸菌およびこれときわめてよく似た性質をもった菌の総称であり、温血動物の腸管内に常住しているものであるが、魚類の腸内にも存在する。普通の状態では、大腸菌群は動物体外では増殖せず、反対に、自然水中では速やかに死滅することは、大体において、病原菌の場合とよく似ている。ただし、病原菌よりは抵抗力が強いから、いくぶん生存期間は長い。したがって、このような細菌の存在は水が高等動物の腸排泄物で汚された証拠であり、その数は汚染の程度を示す1指標であるとされている。ほとんどの種類の大腸菌は病原性でなく、人の腸内にも多く存在しており、糞と共に排出される。赤痢菌等の腸管系病原細菌による汚染の有無の問接的指標として利用されている。大腸菌群数は、検出された大腸菌群の数により確率論で算出された大腸菌群の数値として最確数(MPN〕で表す。
ダウンウォッシュ
煙突からの排出ガスの吐出速度が周囲の風速よりも小さく、また、排煙温度が低い場合には、煙はあまり上昇せず、煙が煙突の風下側に生じる空気の渦に巻き込まれ、急激に地上に降下することがある。これにより、煙突直下の汚染濃度が著しく高まる現象をダウンウォッシュいう。これを避けるには、吐出速度を大きくする、煙突を高くする、煙突出口の形状を工夫する等の方法がある。
ダウンドラフト
煙突からの排出ガスの吐出速度が周囲の風速よりも小さく、また、排煙温度が低い場合には、煙はあまり上昇せず、風下にある建造物の後ろで生じる渦に巻き込まれて降下し、滞留を起こすことがある。この現象をダウンドラフトという。改善策として煙突高を周囲の建造物より高くする、吐出速度を高めるなどの措置が有効とされる。
濁度
水の濁りを表すもので、試験は上水、工業用水などについて広く使われる。濁度の測定値は、測定方法によって、また標準物質によってかならずしも一致した値は得られない。JISK 0101では視覚濁度、透過光濁度、散乱光濁度、積分球濁度に区分し、標準物質にカオリンを用いた時は度(カオリン)、ホルマジンを用いた時は度(ホルマジン)を単位として表示することを規定している。
ダスト・ドーム
ヒートアイランド現象の冬季における影響として都市域の高温化により発生する上昇気流が逆転層に遮られて生じる混合層(ダスト・ドーム)を形成することが指摘されている。
脱硝
大気汚染物質である窒素酸化物を減少させる行為である。排煙脱硝は燃焼排出ガス中の窒素酸化物を減少処理させる方法である。この排煙脱硝には湿式と乾式があるが、一般的には、乾式の接触還元法がよく用いられている。
脱硫
大気汚染物質である硫黄酸化物を減少させる操作である。脱硫には石油精製の過程で重油中の硫黄分を減少させる重油脱硫と燃焼排出ガス中の硫黄酸化物を減少させる排煙脱硫の2つの方法がある。排煙脱硫には湿式と乾式があるが、一般的にはアルカリ溶液を硫黄酸化物の吸収液とした湿式が主流である。
炭素税
化石燃料の燃焼で生じる二酸化炭素(炭酸ガス)の排出を低減させるために課す税金。石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料を燃焼した場合、排出するCO2の炭素1トン当たり何ドルかを徴収し、環境対策の財源にあてようというもの。
炭素クレジット
先進国間で取引可能な温室効果ガスの排出削減量証明。「排出枠」または単に「クレジット」ということもある。排出量を企業間や国際間で流通するとき、クレジットとして取り扱われ、その単位は1t-co2。発生起源によって、次の4つに分類される。
AAU(初期割当分)
RMU(国内吸収源活動による吸収量分に発行されるクレジット)
CER(クリーン開発メカニズムで発生するクレジット)
ERU(共同開発で発生するクレジット)
炭化水素(HC)
炭素と水素から成り立っている化合物の総称で鎖式炭化水素、芳香族炭化水素のほか、縮合環式化 合物、脂環化合物に属する多くの炭化水素がある。 総て完全に酸化すれば、水と炭酸ガスになる。化合物によって差はあるが、感覚刺激等がある。光化学オキシダントの原因物質のひとつであるといわれている。
短期的評価
大気汚染に係る環境基準の適否の評価方法の一つ。環境基準と1時間値又は1日平均値とを比較して評価する。浮遊粒子状物質、二酸化窒素、一酸化炭素及び光化学オキシダントの環境基準への適否について評価を行う際に使用する。
チウラム
水に難溶な自色の結晶で、クロロホルムに可溶性があり、土壊吸着性が高い。咽頭痛、疾、皮膚の発疹、結膜炎、腎障害を起す。魚毒性=B。主な用途は、硫黄殺菌剤(芝生、麦等)、ゴムの加硫剤。PRTRの第1種指定化学物質。
チオベンカルブ
水に難溶な無色から淡黄色の液体で、有機溶剤に可溶性があり、塩素により分解しやすい。慢性毒性試験のデータは明らかにされていない。魚毒性=B。PRTR法の第1種指定化学物質。主な用途は、チオールカーバメート系除草剤(水田等)。
地球温暖化防止京都会議(COP3)
「気候変動に関する国際連合枠組み条約」の第3回締約会議の通称。平成9年12月に京都で開催。第1回は、1995年にベルリンで、第2回は、1996年にジェネーブで開催された。京都会議ではCOP 2での「ジェネーブ閣僚宣言」に沿って、2000年以降の温暖化防止対策の国際的な取組について議論し、先進国における温室効果ガスの排出削減目標などを定めた「京都議定書」を採択した。
地球環境問題
人類の将来にとっての大きな脅威となってきている地球規模における環境問題。地球環境問題として現在認識され、かつ、取組がなされているのは、次の9つの問題とされる。①地球の温暖化 ②オゾン層の破壊 ③酸性雨 ④海洋汚染 ⑤森林破壊 ⑥野性生物種の減少 ⑦砂漢化 ⑧有害廃棄物の越境移動 ⑨開発途上国等の公害。それぞれの問題は、因果関係が相互に複雑に絡み合っている。例えば、フロンガスはオブン層を破壊する一方で地球温暖化をもたらす温室効果ガスでもあり、森林の破壊は、二酸化炭素の吸収源の減少を通じて地球温暖化を加速する一方、野生動物種の減少の最大の要因でもある。これらの問題は、現在の、特に先進国での大量生産、大量消費、大量廃棄といった経済社会活動や個人のライフスタイルのあり方、さらには、人類のこれまでの技術文明の責任を問う内容を含んでいるといえる。
窒素酸化物
NO(一酸化窒素)、N2O(一酸化二窒素)、NO2(二酸化窒素)、N2O3(三酸化二窒素)、N2O4(四酸化二窒素)、N2O5(五酸化二窒素)、HNO3(硝酸ミスト)等をいう。窒素酸化物は主として、重油、ガソリン、石炭などの燃焼によって発生する。主な発生源は、自動車エンジン、ボイラー、工場、家庭暖房など広範囲にわたっている。光化学スモッグの原因物質のひとつ。なお、固定発生源の窒素酸化物の低減対策としては、燃焼改善や燃料改善によって抑制する方法と燃焼排出ガス中の窒素酸化物を減少処理する排煙脱硝の方法がある。
地熱発電
地熱(主に火山活動)を利用して発電すること。火山付近の高温地域の地下に自然に溜まっている高温高圧の水蒸気を取り出し、その圧力でタービンを回して発電する。元になる水蒸気が天然のものであるため、燃料が不要なクリーンエネルギーと位置づけられている。
中間処理
最終処分の前段階で廃棄物を、焼却、中和等の行為により物理的、化学的、生物的な方法で自然界に埋めても、生活環境の保全上支障が生じないものに変化させる行為。
中央環境審議会
環境基本法第41条に基づき、環境省に設置されている審議会。環境基本計画に関することや、環境大臣又は関係大臣の諮問に応じて環境保全に関する重要事項を調査審議する。
中央値
測定値を大きさの順に並べたとき、その中央に当たる一つの値。または中央の二つの平均値。
中央値と90%レンジ
累積度数曲線の累積度数 50%に対する値を中央値といい、その5%、95%に対する値で 90%レンジ を表す。騒音計の指示値が不規則に変動する場合の騒音レベルの表現の一つで、中央値はそのレベル より高いレベルの時間と低いレベルの時間が半分ずつあることを示す。
長期的評価
大気汚染状況に関する環境基準の評価の一つ。環境基準による大気汚染の評価手法には測定結果の年間の平均値と環境基準値とを比較する年平均値と、測定結果のうち特定の値と環境基準値とを比較する年間98%値、2%除外値がある。
超低周波音
周波数が20Hz以下の音をいう。低周波音の中でも、特に人の耳には聞こえにくい。
超低層音型建設機械
国土交通省では、低騒音型建設機械及び低振動型建設機械の利用を促進し、もって建設工事の現場周辺の生活環境の保全と建設工事の円滑な施工を図ることを目的として定めた「低騒音・低振動型建設機械の指定に関する規程」に基づき、1997(平成9)年より低騒音型・低振動型建設機械の指定を行っている。このうち、同規程の騒音基準値から6デシベル(dB)減じた値を下回る騒音の測定値を得た建設機械は「超低騒音型建設機械」と指定されている。
低周波音
およそ100Hz以下の低周波数の音を低周波音と呼ぶ。このうち可聴域以下の1~20Hzの音波を特に超低周波音という。この超低周波音の測定にはG特性を備えた計測器を用いる。G特性はISOで決められた規格で超低周波音の人体感覚を評価するための周波数補正特性である。
低炭素社会
化石エネルギー消費等に伴う温室効果ガスの排出を大幅に削減し、世界全体の排出量を自然界の吸収量と同等のレベルとしていくことにより、気候に悪影響を及ぼさない水準で大気中温室効果ガス濃度を安定化させると同時に、生活の豊かさを実感できる社会をいう。
引用:我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針) 2008年2月7日環境省
底質
河川、湖沼、海域などの水底を構成する粘土、シルト、砂、礫などの堆積物や岩のこと。貝類、水生昆虫類、藻類をはじめとした底生生物の生活の場である。有機物質や重金属類などは、水質汚濁の進行に伴って沈積し、底質中に蓄積されることから、底質を調査することによって、汚濁の進行傾向や速度について有用な情報を得ることができる。また、一度底質に移行した各種物質の一部は溶出や巻き上がり現象により、再び水質に対して大きな影響を及ぼすことが知られている。
デシベル(dB)
デシベルは電力、音響出力、音の強さなどの「量の比」を表わす単位である。環境関係では音圧の平方の対数を用いて音の強さを表現する。Plだった音圧がP2に変化したときの音圧の変化量を、その比の対数を用いて、20log(P2/P1) (dB)と表わし、この単位をデシベルと称し(dB)と記す。人間の感覚が刺激量の対数にほぼ対応することから、音や振動の強さをある一定の基準の強さに対比し、その比の対数を音や振動の尺度として用いている。特に音の場合には騒音計により測定したレベル(値)の表示には、デシベル(dB)の後に特性A、BまたはCの記号で記入することになっている。これは騒音計に組み込まれた聴感補正回路の種類を表す記号で、例えばデシベル(A)、(dB)(A)とは、同補正回路のA特性を用い測定した場合の表示である。
テトラクロロエチレン(パークレン)
無色透明のエーテル様の芳香のある不燃性の重い液体で、水に不溶。エーテル、エタノールなどの有機溶剤と混和する。 ドライクリーニング用の洗浄剤、金属の脱脂・洗浄剤、一般溶剤として用いる。高濃度の蒸気は、 日鼻、のどを刺激し、繰り返しの接触により皮膚が侵される。また、蒸気を吸入すると、めまい、頭痛等をおこす。
デポジットゲージ
英国規格の降下ばいじん計で、直系約30cmの大型捕集漏斗と10~20リットルの貯水びんにより組立てられ、地上5m位の場所に設置して降下ばいじんを捕集する採取器である。捕集は通常1か月間行われ、結果は降下ばいじんとして、 1km2当たりに換算したトン数(t/km2/月)で表される。
テレメータ
teleに(遠い)とmeter(計量器)を一緒にした合成語で、遠方の測定数値を無線または有線で送受信し、短時間に収集処理する装置である。大気汚染の観測などに広く使われている。
テン・モード(10モード)
自動車の走行状態は,アイドリング,加速,定速,減速4つの基本モードからなりますが,都市内での自動車の走行状態を再現するため,この基本モードを10回組み合わせて,1走行状態に表したものをテン・モードという。 1973年(昭和48年)度以降の乗用車の排出ガス規制は,このテン・モードによる測定により行われている。
等価騒音レベル(LAeq又はLeq)
変動する騒音レベルのある時間内におけるエネルギーを平均したもの。ある時間帯内で変動する自動車等の騒音の全エネルギー(A特性)と等しいエネルギーをもち、 レベルが一定である騒音に置き換えた場合の騒音レベル。
透視度
試料水の透明の程度を示す指標。試料水を透視度計のシリンダーに満たし、上部から下方を透視しながら、下口から試料水を速やかに流出させ、標識板の二重十字がはじめて明らかに識別できた時の水層の高さ(cm)を読み取る。この測定を数回繰り返した後。その平均値を度(1度=l cm)で表す。
透明度
湖や海の水の透明さを表す値で、直径30cmの白色円盤を水中に沈めて、見えなくなる深さ(m)で表す。
動物プランクトン
光合成を行わず、植物プランクトンを直接または間接に捕食して浮遊生活をしている生物。分類的には、単細胞を主とする植物プランクトンと異なり、各種の動物群が含まれる。例えば、原生動物(繊毛虫)、甲殻類(ミジンコ・オキアミ)、ワムシ、各種大型水生動物の幼生や、クラゲのような巨大プランクトンなど。
特定施設
大気汚染防止法では「特定物質を発生する施設」、水質汚濁防止法では「有害物質又は生活環境項目として規定されている項目を含む汚水又は廃液を排出する施設」、騒音規制法では「著しい騒音を発生する施設」、振動規制法では「著しい振動を発生する施設」をいい、政令でその規模、容量等の範囲が定められている。
特定粉じん
アスベスト(石綿)は、製品製造の過程や断熱材等として使用された建築物の解体に伴って空気中に粉じんとして飛散することがある。アスベスト粉じんは、その形状により肺気腫などを起こしやすいため、他の粉じんと比較して特に注意を払う必要があるとして「特定粉じん」に指定して規制されている。
特定建設作業
建設工事として行われる作業のうち、著しい騒音や振動を発生する作業であって、騒音規制法又は振動規制法に定められている。騒音規制法では8項目、振動規制法では4項目の作業が定められており、それらの作業は、騒音規制法又は振動規制法の規制を受ける。騒音または振動レベルの規制の場合、それぞれ敷地境界線で、騒音レベルは85dB、振動レベルは75dBを超えないこととされている。レベルの規制以外に1日の作業時間、連続しての作業日数、届け出などの定めがある。
都市鉱山
レアメタルなどの金属資源やその他資源が自然の鉱山などから採掘されるのに対し、都市部で一度利用された資源が、回収・リサイクルして潜在的に再利用できる状態にあることを指す。廃棄処分になった家電製品の中の金属や、工場で廃棄になった端材などをリサイクル処理し、資源として再利用する。資源循環型社会を構築する上でも非常に重要な概念であるが、実現にはまだ多くの障壁が残っている。具体的には、廃棄物、スクラップの効率的な回収方法が確立されていない、リサイクル処理するための技術開発が十分ではない、廃棄物やスクラップに対し資源であるという考えが浸透していない、などである。日本は、有数の都市鉱山大国であると言われ、金は6800トンで世界埋蔵量の16%。銀は6万トンで22%、インジウムは1700トンで15.5%、スズは6万6000トンで11%。バッテリーなどに使われるリチウムに至っては、地球全体で1年に消費する量の7倍以上の量が、潜在的に資源として存在するとされている。
トップランナー規制
電気製品や自動車などの省エネ基準を、現在商品化されている製品のうち最も優れているもの(トップランナー)の性能以上にすることとし、数年後の目標年度までにその基準を順守させる規制方法。省エネ法に基づき、未達成の事業者などには勧告や公表、命令、罰金などの措置が取られる。2006年度から21機器が対象となっており、これまでルームエアコンで68%、冷蔵庫で55%の省エネを達成するなどの効果が上っている。07年度内に、ルーターや業務用エアコン、白熱灯を含めた照明器具などについても基準を設定する予定。
1,1,1-トリクロロエタン
無色透明のクロロホルム臭のある揮発性、不燃性の液体で、水に難溶であるが、エーテル、アルコールなどの有機溶剤に可溶である。金属、機械部分などの脱脂・洗浄剤・接着用溶剤として用いる。急性毒性は低いが、クロロホルムと同様な麻酔作用があり、肝臓、腎臓障害等を起こす。
1,1,2-トリクロロエタン
水に難溶な無色の液体で、揮発性がある。中枢神経の抑制や肝障害を起こす。ラット経口毒性L D50=1140mg/kg。主な用途は、油脂、ワックス、天然樹脂及びアルカロイドの溶剤。
トリクロロエチレン(トリクレン)
無色透明のクロロホルム臭のある揮発性・不燃性の液体で、水に難溶。エータル、エタノールなどの有機溶剤と混和する。金属、機械部品などの脱脂・洗浄剤または一般溶剤として用いる。目、鼻、のどを刺激し、皮膚にくりかえし接触すると、皮膚炎を起こす。また、蒸気を吸入すると、めまい、頭痛、吐気、貧血、肝臓障害等を起こす。
トリハロメタン
メタンの水素原子三つがハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素またはヨウ素)で置換された物質の総称で、クロロホルム、ブロモジクロロネタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、ヨードホルムなどがふくまれる。クロロホルムについては発癌性が証明されており、水道水中に含まれていて問題になっているが、これは水道水中のある種の有機物と浄水過程で用いられる塩素とが反応して生成するものである。
2017年07月31日